デリバリードライバー

街の中。道路の端っこか公園、人通りの邪魔にならないところで休憩を取っているフードデリバリーの配達員

ピース 「イスラエルを止められないかな。」 平   「・・・俺たちが?」 ピース 「うん。」 平   「デリバリードライバーの俺たちが?」 ピース 「うん。ストライキしない?」 平   「二、三人でやっても意味ないよ。日本中のみんなでやらないと」 なごみ 「何の話?」 ピース 「ガザ地区ってところで何人も餓死してる人が居るっていう話。」 なごみ 「何それ!俺がひとっ走りなんか届けてこようか?!」 平   「無理だよ。イスラエル軍に殺されるよ。」 なごみ 「なんでだよ!そんな酷いことするわけないじゃん。」 ピース 「ね。・・・マックとかスタバとか配るのボイコットするのは?」 なごみ 「え!なんで!」 ピース 「イスラエル支援してるから。」 なごみ 「どういうこと?」 ピース 「俺たちがまわしたお金の流れで人が殺されるってこと。」 なごみ 「?」 平   「世界はお金で繋がってるってこと。」 なごみ 「資本主義?」 ピース 「BDSするか」 なごみ 「BTS?!」 なごみ、BTSを歌い出す。(踊れるなら踊る) 平   「もうやってるよ。」 ピース 「プーマとかHPとか」 平   「もともと買う金ないから。」 なごみ 「ねえ警官は何やってるの?」 平   「警官っていうか、国がやってることだからなあ。」 ピース 「けいかん・・・そうだ、景観だ!俺たちってもはや街の景観じゃん?」 なごみ 「俺たちが?!(敬礼など警官っぽいジェスチャー)」

ピース 「街の景色が変われば、みんな何か起きてる感が出るんじゃないかな?!」 平   「なんかさぁ、そうやって情報に踊らされてる感じダサくね?」 ピース 「平和の為に踊るのダサくないしょ。」 なごみ 「踊る阿呆に見る阿呆。同じ阿呆なら踊らにゃ損そん!」 平   「・・・で?どうすんの?」

STOP!GAZA!GENOCIDE!と書かれた張り紙をバッグに貼り付けて自転車に乗って、街中を走り回る3人の姿。